クライミング用トレーニングボードの設置を考えてる人
「自宅にクライミング用のトレーニングボードを設置したいけど、賃貸だから壁に穴をあけられないよなぁ。自宅でクライミングのトレーニングができたらいいのに…」
この記事はそんな方に向けて書いてます。
ホールドを保持する力は、登攀能力に直結します。
クライミングにはとても大切な力です。
ではどのようにして鍛えればよいのか?
保持力を鍛える一番良いトレーニングは実際にホールドを持つことです。
家で握力ボールを握るよりはるかに効率が良いし実践的です。
本記事は自宅の壁を傷つけることなく、クライミング用のトレーニングボードを設置したい方に向けて書いてます。
日曜大工が苦手な方にも分かりやすく解説するので自宅にトレーニングボードの設置を考えている方はぜひご覧ください。
記事の信憑性
僕は日ごろクライミングジムで勤務しているインストラクターです。
岩では4段を複数本登っています。草コンペでの優勝経験も有り。
今回紹介するトレーニングボードは実際に僕の自宅にも設置してあるので、生のレビューをお届けします!
自作トレーニングボードの設計
まずはどんな設計で作るのかを説明します。
簡単に説明すると、柱を2本立て、2本の柱の真ん中にベース板を設置したら土台の完成です。
あとはそこに好みのフィンガーボードか、ホールドを付ければOK!
簡単そうでしょう?
本当に簡単です。
では詳しく説明していきます。
トレーニングボード設置に適した場所
今回紹介するトレーニングボードの設置に適した場所は、ずばり部屋の入口です。
トレーニングボードにぶら下がったときに、体が前後に揺れてもぶつかる障害物が無いのがベストです。
部屋の壁にそってトレーニングボードを設置した場合、壁からとれる距離は12~15cm程度です。
体が揺れると壁にぶつかるので、かなりストレスがあると思います。
トレーニングボードの材料
今回作成するトレーニングボードの材料は下記のものです。
フィンガーボードやホールドを抜いた費用は全部で4千円程度ですね。
- 2×4材 (天井の高さ-45mm) × 2本
- ディアウォール 2セット
- ボードを取り付けるベース板
- ビスねじ10~20本程度
- 好みのフィンガーボード、またはホールド
2×4材ってなに?
2×4材は建築用に規格された木材です。
流通量が多いため、低価格でどこのホームセンターに行ってもたいてい売っています。
購入したホームセンターでカットしてもらえる場合が多いので、天井の高さを測ってから買いに行きましょう。
今回トレーニングボード作成に必要な2×4材は下記の通りです。
2×4材 (天井の高さ-45mm) × 2本
ディアウォールって、どんなもの?
ディアウォールは2×4材をそのままはめ込んで家の中に柱を立てられる商品です。
しっかりと強度があり、家の棚を作ったりできます。
今回はこのディアウォールで柱を2本立てて、トレーニングボードの設置土台を作ります。
ビスねじ
ビスねじは柱に2cmほど食い込む長さを選んで下さい。
盤面板の厚さが2cmなら4cmのビスねじを使いましょう。
トレーニングボード作成に必要な道具
必ず必要な道具とあった方が良い道具の一覧です。
必ず必要な道具
- 電動ドリルドライバー
- ドリルビット
- +ドライバーピッド
- スケール(メジャー)
あると良い道具
- のこぎり ※木材の長さ調節のため
- 水平器 ※トレーニングボードを平行に取り付けるため
- ビス皿キリ ※ビスの頭が飛び出ないようにするため
どんな道具か分かりづらいものを補足説明していきます。
電動ドリルドライバーとビット類
木材に下穴をあけたり、ビスねじを打つときは電動工具が必ず必要です。
手動では厳しいと思います。
ビット類はビスねじを締めるための+ドライバービットと、下穴あけ用のドリルピッドが必要です。
安いものだと電動ドリルドライバー本体とビット類各種セットで5千円ほどで購入できます。
水平器
トレーニングボードを水平に設置するために必要な道具です。
目測はあてにならないので気になる方はあった方が良いと思います。
ビス皿キリ
上の写真を見ると、ビスねじの頭が木材の中におさまっています。
この加工をした方が仕上がりはキレイです。
ビス皿キリはドリルビットに装着するタイプと、ビット自体がキリになっているものがあります。
トレーニングボードの作成手順
手順は以下の通りです。
- ディアウォールに2×4材をはめ込んで設置箇所に2本立てる
- ベース板を取り付ける場所に印をつける
- ベース板と2×4材にした穴を空けてビスねじで固定する
- 好みのフィンガーボード、またはホールドを取り付ける
これからそれぞれの手順を補足説明をしていきます。
1 ディアウォールに2×4材をはめ込んで設置箇所に2本立てる
ディアウォールを立てるときは2×4材の幅が短い面を前に向けるようにして下さい。
この向きの方が揺れに強くなります。
2 ベース板を取り付ける場所に印をつける
位置を決めて印を付けましょう。
スケールで両サイドの印の高さを測って、均等か確認して下さい。
3 ベース板と2×4材にした穴を空け、ビスねじで固定する
ベース板に下穴を空ける。
柱にも下穴を空ける。
ビスで固定。
1か所固定してベース板を仮止めしたら、水平器で水平を確認しましょう。
水平が取れたら他の穴にも下穴をあけて固定します。
4 好みのフィンガーボードまたはホールドを取り付ける。
好みのフィンガーボード・ホールドを付けたら完成です。
気になる方はフィンガーボードやホールドを付けるときも水平器で水平を測って下さい。
おすすめのトレーニングボード・ホールド
僕のおすすめのフィンガーボードはビーストメーカーシリーズです。
※写真中央の大きいフィンガーボードがビーストメーカー2000
※写真の下の方に1列に並んでいるのがビーストメーカーマイクロス
- ビーストメーカー1000(初心者OK)
- ビーストメーカー2000(上級者用)
- ビーストメーカーマイクロス(上級者用)
おすすめする理由は使っている人が多いので、自分の保持力を視覚化できるところです。
例えば「ビーストメーカー2000の下段の両端のホールドに10秒ぶら下がれました。」といっている人がいたら、自分はそのホールドに何秒ぶら下がれるか計測すれば、他人との保持力の差を比較できます。
ビーストメーカーシリーズにはトレーニングアプリもあるので利用するのも良いと思います。トレーニングのメニューにグレードが付いているので、メニューをクリアできたらそのグレード相当の保持力があると認識できるからです。
クライミング初級者はビーストメーカーを買うなら迷わず1000を選んでくだい。2000は上級者向けです。
フィンガーボードは高いので予算を抑えたい!という方は好みのサイズの木片をビスで取り付けるのが良いでしょう。
自分の好きな幅に好きなサイズのホールドを設置できるのでこれもおすすめです。
自作レーニングボードで強くなろう!やりすぎは注意!
最初にも言いましたが、保持力はクライミングの登攀能力に直結する力です。
忙しくてジムや岩場に行く時間が取れないときに、クライミングのトレーニングをするなら、懸垂やホールドにぶら下がるのが一番です。
他のトレーニングよりも実践的でクライミングに直結しています。
トレーニングボードの作成を考えている方は記事を参考にしていただけたら幸いです。
最後になりますがトレーニングボードのトレーニングは負荷が強いので、トレーニングのやり過ぎには注意してくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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